7.専門医と転職
専門医の資格を得た医師が転職する場合、慎重さが求められます。なぜなら、専門医の資格を取得した医師は、自分のスキルを活かす事ができ、更なるスキルアップを図れる職場にいけなければ、転職満足度が低くなる傾向があるためです。多くの症例を扱える病院に転職したい、落ち着いた環境で働ける病院に転職したい、更に専門的な治療ができる病院に転職したい、充実した設備やバックアップ体制を有する病院で働きたい等、転職を考える理由は医師によってさまざまですが、これらの条件を満たす病院を探し出すのは簡単な事ではありません。
医学は日進月歩であり、専門医の資格を持つ医師にとって、日々の勉強会や症例報告会、学会への出席など日常の業務以外でもやるべき事はたくさんあります。こうした日常業務以外への取り組みのサポートも病院によって状況がかなり違うので注意が必要です。
専門医が転職する際、これらの条件を満たす病院を自力で探すのは非常に難しいため、医師専門の人材紹介会社を活用する方法が一般的です。下記は専門医の転職に積極的に取り組んでいる人材紹介会社です。
また、これから専門医取得を目指して転職する人にとっても、職場選びは非常に重要です。病院によっては、専門医の資格取得を支援したり、国内外の学会発表を支援してくれるところもあります。医師としての忙しい業務を日々こなしながら、専門医資格取得を目指すためには職場の理解は欠かせません。
また、病院側にとっても専門医がいるという事でその病院の評価が高まるため、専門医を積極的に採用している病院も少なくありません。中には専門医限定で求人募集を出している病院もあります。また、患者さん側の視点に立った場合も、専門医に診てもらえるという事が安心感・信頼感を高める事は疑いようのない事実です。このような基礎的条件から考えても、専門医は給料や待遇で好条件を期待できます。ただし、待遇や条件だけで評価すると転職先を見誤ってしまう事があるので注意しましょう。条件面も重要な要素の一つですが、資格を有効に活用できる等、日々の業務内容をしっかり確認し、評価した上で、自分の希望にマッチした転職先を探しましょう。