1.医師の転職方法
Chapter1 医師の転職事情
日本を取り巻く経済環境、雇用環境は年々厳しさを増していますが、少子高齢化が進展する社会環境の中、医療関連の求人は非常に安定しており、医師求人に関しても需要が供給を大幅に上回る状況が続いています。下記は平成23年度の全体の有効求人倍率と医師の有効求人倍率です。
医師の有効求人倍率 | |
---|---|
平成23年度 | |
全体平均 | 0.59 |
医師・薬剤師 | 5.39 |

この表を見ると、全体の求人倍率に対して、医師を含む医療系求人の有効求人倍率が非常に高いことがわかります。ここ数年、医師・薬剤師の有効求人倍率は5倍程度で推移しており、医師1人に対して5件以上の求人がある傾向が続いています。また、サラリーマンの平均年収がここ5年の間に大幅に低下しているのに対して、医師の年収は安定して推移しており、サラリーマンとの所得格差はさらに広がっています。このことからも医師は不況に強い業種と言えるでしょう。
一方で医師の仕事は肉体的にも精神的にもハードで離職率が高い傾向にあります。また、医師の大部分は女性であり、結婚・出産後のキャリアの継続も大きな課題です。結婚・出産によるライフスタイルの変化に対応するため、医師の仕事を諦め、一度現場を離れたまま復職しない潜在医師の増加は、慢性的な人手不足が続く医療の現場で大きな問題となっています。
医師の需要は都市部はもちろん地方でも根強く、引く手あまたの状況です。一方で医師は高収入に比例して拘束時間が長く、人の命を左右する仕事という事もあり、日常的なストレスも多く、意外に転職が多い仕事の一つでもあります。 ただ、医師の求人が多いという事と、良い転職ができるという事は全く別問題です。条件が良い求人には当然医師間での競争があります。医師であっても良い職場に良い条件で転職するためには、最新の求人情報をキャッチアップする情報収集能力と、高いスキル、コミュニケーションが必要になる事はいうまでもありません。
Chapter2 医師が活躍するフィールド
医師が活躍するフィールドは病院以外にも広がっています。例えば、企業で産業医や製薬企業で活躍するメディカルドクター、医療・医学関連の開発を行っているベンチャー企業等でも積極的な採用活動が行われています。
臨床医として患者さんを救える人数はどうしても限られてしまいますが、メディカルドクターとして新薬開発に成功すれば、より多くの患者さんの力になれる可能性があります。また、医療関係の新しい機器の開発も同様です。現場で命を救う事が重要であるように、後方支援に携わる医師の役目も医療の世界では欠かせません。メディカルドクターや医療関係の開発は医師が誇りを持って働ける職場である事は間違いありません。
また製薬会社等の医療系企業での求人も増えています。特に新薬開発のための臨床現場において活躍するCRC(治験コーディネイター)は、直接患者さんと対面してデータをとったり、心のケアを行う必要があるため、経験がある医師を積極的に採用しています。CRC等、企業に勤める医師は夜勤がなく残業が少ないというメリットがあり、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができるでしょう。
このように医師が活躍できるフィールドは病院以外にも広がっています。転職を考えている医師の方は、医師資格が活きるフィールドとして、メディカルドクターや医療系のベンチャー企業という選択肢があるという事も憶えておきましょう。
Chapter3 医師の転職方法
医師の転職方法としては、下記の4つが一般的な方法になっています。
医師の転職方法 | |||||
---|---|---|---|---|---|
求人数 | 転職活動の自由度 | 書類作成・面接支援 | 条件交渉 | 備考 | |
医局制度を活用 | ○ | × | △ | × | - |
該当の病院へ直接応募 | - | ○ | - | △ | - |
友人・知人の紹介 | - | - | - | ○ | - |
人材紹介会社を活 | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | 参考: |
それぞれの方法にメリット、デメリットがありますが、この4つの方法の中で最もしがらみが少なく、自由度が高い転職方法は医師専門の人材紹介会社を活用した転職活動でしょう。
日々の業務をこなしながら転職活動を行うのは、日々多忙な業務をこなす医師にとって困難を極めます。医局制度を利用し、系列の病院に異動する場合は別ですが、自分の手で転職先を探すのでれあば、医師専門の人材紹介会社を利用する方法が一般的です。医師専門の人材紹介会社では、転職先の選定はもちろん、職務経歴書等の書類作成や面接のサポート、病院側との年収交渉まで、様々な作業を無料でサポートしてくれます。また、好条件の求人は一般に公開されていない場合が多く、人材紹介会社を介して採用活動を行うため、転職を考えている医師であれば登録しておいて損をするという事はありません。
転職するしないは別として、自分自身が積み重ねてきたキャリアが医師の転職市場というマーケットでどの程度評価されるのかを知りたい医師にとっても医師専門の人材紹介会社は有用です。
転職はキャリアアップの手段であり、自分と家族の人生をより良いものにするための方法の一つです。転職を考えている医師の方は、自分と家族にとってプラスの影響が得られる人材紹介会社を見つけ、転職活動を成功させましょう。
医師の転職を専門に支援する人材紹介会社 | ||||
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